【2026年版】55歳から知っておきたい!高齢者のワクチン接種ガイド|インフル・肺炎球菌・帯状疱疹

「ワクチンって、子どもの頃に打つものじゃないの?」
そう思っている人もいるかもしれません。
でも、年齢を重ねると、感染症にかかったときに重症化するリスクが高くなるため、大人になってから受けるワクチンも大切になります。
特に日本では、65歳以上を対象に、インフルエンザ、新型コロナ、肺炎球菌などの定期接種が行われています。さらに、帯状疱疹ワクチンも2025年度から定期接種の対象になりました。
一方で、55~64歳の人は、年齢だけで定期接種の対象になるとは限りません。
「自分は何を受ければいい?」「費用はいくら?」「去年受けたけれど、今年も必要?」「帯状疱疹になったことがあっても受けられる?」
この記事では、2026年時点で知っておきたい高齢者向けワクチンについて、接種時期や対象者、ワクチンの種類、自治体の助成などをわかりやすく整理します。

① なぜ年齢を重ねるとワクチンが大切になる?

年齢とともに免疫機能は変化し、感染症にかかったときに重症化するリスクも高くなります。
特にインフルエンザや新型コロナは、高齢者や基礎疾患のある人では重症化しやすいため、厚生労働省も定期接種を実施しています。
また、帯状疱疹は70歳代で発症する人が最も多く、皮膚の症状が治ったあとも「帯状疱疹後神経痛」として痛みが残ることがあります。
つまり、ワクチンは「病気にならないため」だけでなく、重症化やつらい合併症を防ぐための備えとして考えることができます。
② まず知っておきたい4つのワクチン
55歳以降に特に知っておきたいのが、インフルエンザ、新型コロナ、肺炎球菌、帯状疱疹の4つです。
ただし、すべてが55歳から公費で受けられるわけではありません。日本の定期接種では、年齢や基礎疾患などによって対象者が決められています。
③ インフルエンザワクチン——毎年受ける必要がある?

インフルエンザワクチンは、毎年1回の接種が基本です。
高齢者の定期接種の対象は、原則として65歳以上。また、60~64歳でも、心臓・腎臓・呼吸器の機能に一定の障害がある人などは対象になります。接種時期は毎年度の秋冬です。
ワクチンには、感染そのものを完全に防ぐというより、発症や重症化を抑える効果が期待されています。
よくある副反応
接種した場所の赤み、腫れ、痛みなどが比較的多く、通常は2~3日ほどで治まります。発熱、頭痛、だるさなどが出ることもあります。
こんなときは医師に相談
発熱している場合や、重い急性疾患にかかっている場合などは、接種を見合わせることがあります。過去にワクチン接種で強いアレルギー反応が出たことがある人も、事前に医師へ相談しましょう。
④ 新型コロナワクチン
新型コロナワクチンも、高齢者向けの定期接種があります。
対象は原則として、65歳以上、および60~64歳で一定の心臓・腎臓・呼吸器の機能障害などがある人です。
定期接種は毎年秋冬に実施され、2026年度も10月から翌年3月までが基本的な実施期間となっています。使用されるワクチンは、その年度の流行状況や国の検討を踏まえて決められます。
「去年打ったから、もう必要ない」とは限りません。毎年の接種については、その年度の自治体からの案内や、かかりつけ医に確認しましょう。
⑤ 肺炎球菌ワクチン——2026年度から大きく変わりました
ここは2026年の日本版で特に注意したいポイントです。
これまで高齢者の肺炎球菌ワクチンではPPSV23が定期接種に使われていましたが、2026年度から定期接種で使用するワクチンがPCV20(20価肺炎球菌結合型ワクチン)に変更されました。
定期接種の対象
原則として、65歳の人、60~64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能に一定の障害がある人、60~64歳でHIVによる免疫機能障害があり日常生活がほとんど不可能な人が対象です。定期接種では、PCV20を1回接種します。
以前に肺炎球菌ワクチンを受けた人は?
過去の接種歴によって扱いが変わる場合があります。以前にPPSV23などを接種したことがある人は、「もう一度受けたほうがいいの?」と自己判断せず、接種記録を持って医師や自治体に確認しましょう。
⑥ 帯状疱疹ワクチン——2025年度から定期接種に

「帯状疱疹は、年齢を重ねれば誰でもなるもの」と思っている人もいるかもしれません。
帯状疱疹は、水ぼうそうの原因となるウイルスが体内に潜伏し、加齢などをきっかけに再活性化して発症します。特に70歳代で発症する人が多く、皮膚の症状が治ったあとも神経痛が残ることがあります。
そこで日本では、2025年度から帯状疱疹ワクチンが定期接種の対象になりました。
定期接種の対象は?
2026年度から2029年度までの経過措置では、その年度に65・70・75・80・85・90・95・100歳になる人が対象です。また、60~64歳で一定の免疫機能障害がある人も対象となります。
つまり、55歳だから自動的に公費接種の対象になるわけではありません。一方、帯状疱疹ワクチンそのものは50歳以上を対象とした任意接種もあります。定期接種の対象年齢でない場合は、自治体の助成制度や医療機関での費用を確認しましょう。
ワクチンは2種類
日本では、生ワクチン「ビケン」と組換えワクチン「シングリックス」の2種類があります。生ワクチンは1回、組換えワクチンは通常2か月以上の間隔をあけて2回接種します。
厚生労働省の資料では、接種後1年時点の帯状疱疹予防効果は、生ワクチンが6割程度、組換えワクチンが9割以上とされています。ただし、効果だけでなく、接種回数、費用、副反応、持病や治療内容なども含めて医師と相談することが大切です。
すでに帯状疱疹になったことがある場合は?
過去に帯状疱疹になった人でも、定期接種の対象になる場合があります。「一度かかったから、もうワクチンは不要」とは限らないため、過去の接種歴や罹患歴を伝えて医師に相談しましょう。
⑦ 55~64歳は何を確認すればいい?
55歳になったからといって、すべての高齢者向け定期接種が始まるわけではありません。
55~64歳の人は、次の4つを確認するとよいでしょう。
- 持病があるか
- 過去にどのワクチンを受けたか
- 自治体独自の助成があるか
- 50歳以上を対象とする任意接種を利用するか
特に帯状疱疹ワクチンは、定期接種の対象年齢になる前でも、50歳以上なら接種できるワクチンがあります。自治体によっては独自の助成制度を設けている場合もあるため、市区町村の案内を確認しましょう。
⑧ ほかにも知っておきたいワクチン
破傷風・百日咳
庭仕事やDIYなどでケガをする機会が多い人は、破傷風についても確認しておきたいところです。また、百日咳は大人でも感染し、長期間せきが続くことがあります。
定期接種の仕組みは子どもとは異なるため、追加接種が必要かどうかは、過去の接種歴や生活状況を踏まえて医師に相談しましょう。
A型・B型肝炎
旅行、仕事、持病などによって感染リスクが高い人は、A型肝炎やB型肝炎のワクチンを検討することがあります。必要性は生活環境や既往歴によって変わるため、すべての人に一律に必要というわけではありません。
RSウイルス

RSウイルス感染症は子どもだけの病気ではありません。日本では60歳以上を対象としたRSウイルスワクチンもあります。重症化リスクが高い人などは、かかりつけ医に相談してみましょう。
⑨ ワクチン接種でよくあるQ&A
Q1.インフルエンザと新型コロナのワクチンは同じ日に受けられる?
接種するワクチンや医療機関の方針によって異なります。同時接種が可能なケースもありますが、接種前に医療機関へ確認しましょう。
Q2.帯状疱疹ワクチンとほかのワクチンは一緒に受けられる?
組み合わせによって扱いが異なります。特に生ワクチンについては接種間隔に注意が必要な場合があります。現在受けているワクチンをすべて医師に伝えて、スケジュールを組んでもらいましょう。
Q3.持病の薬は、ワクチン接種前にやめる?

自己判断で薬を中止するのは避けましょう。血圧の薬、糖尿病の薬、コレステロールの薬などを飲んでいる場合は、接種時にお薬手帳を見せれば確認してもらえます。免疫を抑える治療を受けている場合などは、ワクチンの種類によって注意が必要になることがあります。
Q4.ワクチンを打ったあと、熱が出たら?
ワクチンによっては、接種後に発熱、だるさ、注射した場所の痛みなどが出ることがあります。多くは一時的なものですが、症状が強い場合や長く続く場合は医療機関に相談してください。
Q5.どこで接種できる?
定期接種の場合は、住んでいる市区町村が指定する医療機関などで受けることになります。自治体によって対象者、実施期間、自己負担額、利用できる医療機関などが異なるため、まずは市区町村の公式サイトや案内を確認しましょう。
⑩ 2026年版・ワクチン確認リスト
最後に、自分の接種状況をチェックしてみましょう。
- インフルエンザ:65歳以上なら、毎年秋冬の定期接種を確認。
- 新型コロナ:65歳以上なら、秋冬の定期接種を確認。
- 肺炎球菌:65歳になったら、PCV20による定期接種を確認。
- 帯状疱疹:65歳など定期接種の対象年齢に該当するか確認。50歳以上なら任意接種も検討できます。
- その他:破傷風、百日咳、RSウイルス、A型・B型肝炎など、自分の生活環境や健康状態に応じて医師に相談。
まとめ|「何を打つか」より、まず自分の接種状況を確認
55歳を過ぎたら、「そろそろワクチンを見直す時期」と考えてみましょう。
日本では、65歳以上を対象にインフルエンザと新型コロナの定期接種が毎年行われ、肺炎球菌は65歳を対象に1回の定期接種があります。さらに、帯状疱疹ワクチンも定期接種の対象になっています。
ただし、「55歳になったら全部受ける」というものではありません。過去に受けたワクチン、持病、現在の治療、年齢、住んでいる自治体によって、必要な接種は変わります。
まずはお薬手帳や予防接種の記録を確認して、分からないものがあれば、かかりつけ医や自治体の予防接種窓口に相談してみましょう。
「去年受けたから大丈夫」ではなく、今の自分に必要なワクチンは何かを定期的に確認すること。それが、これからの毎日を安心して楽しむための健康管理の一つです。
※この記事は2026年9月時点で確認できる厚生労働省などの公的情報をもとに作成しています。定期接種の対象年齢、実施期間、自己負担額、助成制度などは自治体によって異なる場合があります。接種前には、お住まいの市区町村や医療機関の最新情報をご確認ください。